2013年10月1日火曜日

漢方薬の風邪薬:麻黄附子細辛湯

今回は風邪の漢方薬麻黄附子細辛湯です。
早速、効果効能ですが“悪寒、微熱、低血圧で頭痛、めまいあり、四肢に疼痛、冷感あるもの。感冒、気管支炎、咳嗽”とあります。
悪寒、微熱、四肢に疼痛、冷感。ここが大事です!
このお薬は冷えによって引いた風邪、つまり寒い風邪、冬に多い風邪、寒証の風邪です。
悪寒・寒気が強いのが寒い風邪の特徴です。そして手足、節々の痛みもあります。
強い寒気と四肢の痛み、これだけだと葛根湯とどう違うの?
もっとも違うのが微熱。
葛根湯は急激に上がっていく熱、あるいはすでに高くなってしまった発熱に使います。言い換えると高熱が出せるほど元気な人に使うのが葛根湯なのです。
一方、麻黄附子細辛湯は、もともと体の深部が冷えている人が、更に寒い風邪を引いてしまった場合です。
悪寒はひどいけど高熱にはならない。ここが使い分けのポイントです。
もともと何処が冷えているかというと、腎ですね。腎陽虚、平たく言えば老人に多い状態です。めまいも腎虚の特徴です。低血圧は意味不明です。



まとめると、普段から冷えているお年寄り、またはお年寄りのよう冷えてる人が寒さにあたって風邪を引き、ひどい寒気のわりには熱はそれほど上がらず、手足が冷え痛んで、咳も出たりする。そんなときに麻黄附子細辛湯を飲むと良くなります。
それから麻黄附子細辛湯は喉の痛みにも効果があります。ただ、この場合は必ずお湯に溶かしてゆっくり飲んでください。細辛の麻酔作用が喉の痛みを止めてくれます。