2013年6月2日日曜日

あれこれ思って落ち着かないなら桂枝加竜骨牡蛎湯

今回は桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)です。
いつものように効能書きをみてみると、“体力中等度以下で、疲れやすく、神経過敏で、興奮しやすいものの次の諸症:神経質、不眠症、小児夜泣き、夜尿症、眼精疲労、神経症”
また体力中等度などという客観的には捉えようのない表現が使われています。早く改善してほしいものです。
虚証用の方剤でもあり、虚弱な人にしかむかない処方です。元気で活動的な人が眠れないとしても効きません。
処方名からも判るように桂枝湯(正確には桂枝加芍薬湯)に竜骨と牡蛎を加えた方剤です。
残念ながら竜は実在しませんので、竜骨は竜の骨ではなく牛や鹿などの哺乳動物の骨の化石です。牡蛎は、そのまま牡蠣(かき)の貝殻です。
カルシウムの鎮静作用は広く知られていますが、竜骨と牡蛎は重鎮安神薬と呼ばれ、精神を鎮め安んじる働きを持ちます。
しかし、精神安定剤のようにボンヤリさせ眠くさせるのとは違います。
イメージとしては、あちこちに散らばっているものを一箇所にまとめる働き、
あれこれと思い、いろいろなことを考えてしまい集中できないでいる状態を、その時にあるべき状態に精神をまとめてくれる働きをします。
眠れないという状態は、あれこれと頭に浮かび眠ることに集中できない状態です。
あれこれ気が散って落ち着かない状態もそうです。

まとめてみますと、桂枝加竜骨牡蛎湯は虚弱で疲れやすい寒がりな人の、あれこれ考えて落ち着かず、ちょっとイライラしたりビクビクしてしまう時や、いろんなことが頭に浮かび眠ることができないといった症状を改善してくれます。


秀峰堂中医学研究所

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