2014年10月13日月曜日

二陳湯:吐き気止めです

今回は二陳湯(にちんとう)です。
単純で分かりやすい処方です。吐き気止めと言ってよいでしょう。
いつものようにOTC漢方薬の効能効果を見てみると“体力中等度で、悪心、嘔吐があるものの次の諸症:悪心、嘔吐、胃部不快感、慢性胃炎、二日酔”とあります。
例によって体力云々が書いてあります。体力があることは結構なことですし、中等度ってことは‘ちょうど良い’‘健康だ’という意味になってしまうと思います。実・虚を示す指標にしたいのでしょうが、それならば‘疲れやすい疲れにくい’とか‘虚弱’とか他に適切な表現はあります。


ただ、効能効果に書き入れるのはそもそも無理があるのかと思います。効能は病名的な表現にして、注意に漢方的な‘証’に関する記述をしたほうがすっきりするように思います。
証ということで言えば二陳湯は八綱弁証で裏寒虚証と言うタイプに用います。冷えていて虚弱な疲れやすい状態に用います。
寒虚証、寒証の吐き気・嘔吐の特徴として、嘔吐する場合は食後すぐに吐くことはなく、2時間以上、ときに食事から4時間以上してから嘔吐します。
寒証というのはアトニー的、機能低下的な状態ですので、胃腸の動き自体も停滞しています。




二陳湯は長時間胃に停滞している不要な水を除き、同時に胃の動きを高めることで、吐き気・嘔吐を軽減しようという漢方薬です。単純な処方ですので、他の漢方薬との併用もし易いです。前回の人参湯と二陳湯が合わさったのが六君子湯と言う方剤です。人参湯を用いる状態で吐き気もあるということです。
水割りやハイボールのような冷たい薄めたお酒を飲み過ぎた二日酔いの時は二陳湯が有効なこともあります。


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