2014年10月2日木曜日

人参湯

今回は人参湯(にんじんとう)です。
人参、白朮、乾姜、甘草の4種類の生薬で構成された処方です。基本的な方剤ですので、人参湯から派生したと考えられる処方はたくさんあります。例えば六君子湯・四君子湯、補中益気湯や参苓白朮散なども基礎骨格は人参湯であり、対応する証も同じです。
いつものようにOTC漢方薬の効能効果を見てみると“体力虚弱で、疲れやすくて手足などが冷えやすいものの次の諸症:胃腸虚弱、下痢、嘔吐、胃痛、腹痛、急・慢性胃炎”とあります。八綱弁証では裏寒虚証となります。虚弱で冷えやすい体質向けです。ただ、手足が冷えやすいと限定的にしているのはよろしくないですね。何より人参湯を用いる際に一番冷えているのはお腹です。


諸症のなかで嘔吐については、あまり効果は期待すべきではないでしょう。人参湯の主剤の人参は升性(上にあげようとする性質)がありますので、嘔吐を抑える効果はありません。そのために人参湯に茯苓・陳皮・半夏を加えた六君子湯が作られています。嘔吐・吐き気が明らかな場合は六君子湯を使われるとよいでしょう。
急・慢性胃炎ではなく急・慢性胃腸炎と書くべきでしょう。下痢・腹痛が書いてあるのに何故でしょう。





人参湯のエキス剤には白朮ではなく蒼朮が使われているものがあります。人参が主剤格で使われる場合は必ず白朮とペアで使われます。蒼朮では似たような効果はあるものの生薬の性質として異なりますので、白朮を使っているものをお選びになって下さい。(蒼朮と白朮について)


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