2014年7月6日日曜日

夏風邪の漢方薬は藿香正気散

今年の梅雨は例年以上に雨が降っているようですが、7月に入り梅雨明けも近いことと思います。さて、今回は藿香正気散(かっこうしょうきさん)です。一言で言えば夏風邪の漢方薬ということになります。
いつものようにOTC(一般薬)漢方薬の効能効果を見てみましょう。“体力中等度以下のものの次の諸症:感冒、暑さによる食欲不振、急性胃腸炎、下痢、全身倦怠”とあります。



季節によって流行する風邪のウィルスも異なってきますが、漢方的に見ても冬と夏では風邪の症状も違ってきます。以前、銀翹散について書いた際に『暑い風邪』『寒い風邪』と言う表現を使いました。簡単にいえば『暑い風邪』は喉が痛んで体が火照ると言った熱さを感じる症状が主な風邪です。『寒い風邪』は鼻水が出て寒気が強いと言った寒さを感じる風邪です。やはり冬は『寒い風邪』が多くなります。かと言って夏場は『暑い風邪』ばかりかというと、そうでもありません。冷房の冷えや朝の冷気にあたることで『寒い風邪』にかかることも少なくありません。藿香正気散は夏の『寒い風邪』に使う漢方薬です。症状としては、寒気を伴う軽い発熱、食欲不振、軽い胃腸炎、鼻水、軽い咳に効果があります。

さて、夏ですから冬のような強い悪寒を伴う風邪は少ないです。でも同じ『寒い風邪』なら、その代表的な漢方薬の葛根湯でも良さそうなものです。しかし、藿香正気散の存在価値があります。葛根湯は強い発散作用で発汗解熱させる漢方薬です。寒気がするとは言え夏ですから、気温湿度は高いので強く発汗させたら汗が止まらなくなり、かえって体力を消耗させ、下手をすれば風邪をこじらせてしまいます。藿香正気散は軽い発散作用を持ち胃腸を温め、咳のど鼻の症状を和らげる生薬を加えています。弱めの作用であることがかえって夏の『寒い風邪』に丁度良い効果を発揮します。
藿香正気散の販売メーカーも少ないですが、手に入らなければ香蘇散で代用はできるかなと思います。ちなみに夏の『暑い風邪』も銀翹散で大丈夫です。




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