2014年5月20日火曜日

のぼせとイライラがあれば加味逍遥散

今回は婦人科症状によく使われる加味逍遥散(かみしょうようさん)です。
加味逍遥散と当帰芍薬散、桂枝茯苓丸を一緒に並べて生理不順、生理痛、冷え性、更年期障害の漢方薬として論じられることがよくありますが、実際に比較して選ばなければならないほどの共通点はありません。どれも全く違った方向性、薬向を持っていますので、一般の方でも簡単に使い方がわかるはずです。
当帰芍薬散を使う場合の目安は浮腫みです。冷えがちで疲れやすく浮腫むこと、この3つが揃わない限り当帰芍薬散は使いません。
桂枝茯苓丸は、瘀血という状態を改善します。瘀血についてはこちらを参考にして下さい。瘀血が主な症状、原因であるのであれば体質問わず桂枝茯苓丸を使ってかまいません。

さて、本題に戻り加味逍遥散です。
加味逍遥散のキーワードは肝気鬱結と虚熱です。聞きなれない言葉だと思いますので、先にいつものようにOTC薬の効能効果を見てみましょう。“体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの次の諸症:冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症、不眠症”とあります。
まず“体力中等度以下”、適切な表現ではありません。疲れやすい、あるいは体力低下状態と理解して下さい。“のぼせ感”、これが重要なポイントです。本質的には暑くないんです。この場合は虚熱という嘘の熱を感じてのぼせたり、火照ったりしています。この熱は陰陽バランスの崩れのために生じています。子供の頃に、大人になってもあるかもしれませんが、遊びすぎて疲れきり手足が火照ってなかなか寝付けなかったことはないでしょうか、これは体は消耗して弱っているのに気持ちが高ぶってしっかりしているために、体よりも元気な気持ちが熱として表れている状態です。これを治すには、冷やすのではなく体を元気にしてあげなければなりません。



つぎに“精神不安やいらだちなどの精神神経症状”。これが2つ目のポイント肝気鬱結です。
精神的な問題は肝で処理していると考えていますが、その肝での気の流れが滞ってしまっている状態です。肝が健やかであればイライラや不安、不眠などは殆どありません。
肝気鬱結の生理への影響は、生理が来る前の生理痛、精神症状、いわゆるPMSですね。それと生理周期は早まることが多いです。
また肝気鬱結で起きる症状自体が更年期障害とも重なります。
まとめると、加味逍遥散は疲れやすく、体力が低下し火照りやのぼせを感じ、イライラや不安・不眠などの精神症状を伴う人の生理不順、月経前緊張症、更年期障害などを改善します。ちなみに虚熱があれば男性の更年期的な症状にも用います。


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