2014年3月18日火曜日

血が汚れているなら桂枝茯苓丸

今回は桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)です。
この処方は大変便利で色々利用価値がありますが、少し勘違いされて使われていることもあります。いつものようにOTC漢方薬の効能効果から見てみましょう。
“比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの次の諸症:月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり、めまい、頭重、打ち身(打撲症)、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、にきび”とあります。
まず例によって体力云々ですが、体力は関係ありませんし、体力があるのは結構なことです。薬を選ぶ上での尺度として何らの役にも、判断材料にもなりません。
桂枝茯苓丸は名前の通り、桂枝と茯苓という生薬が主剤(その漢方薬の性質を決める)となっています。桂枝の温性、茯苓の補性が桂枝茯苓丸の漢方薬としての作用方向を決定しています。※温性・補正に関しては八綱弁証を参考にして下さい
つまり桂枝茯苓丸は体を温め体力を補う働きを持ちます。ですから桂枝茯苓丸が適する人は冷え性で疲れ気味の人ということになります。ただ、この処方の特徴、面白いところは漢方薬としての偏りを治すという性質(温めたり。冷やしたりとか)があまり強くないということです。ある意味どんなタイプの人にも使えるのが桂枝茯苓丸の特徴です。


漢方でいうところの証(しょう)に拘る必要が余りありません。唯一キーワードとなるのが『瘀血』です。‘おけつ’と読みます。一言で言ってしまえば古い悪い血のことです。この古い悪い血の滞りが体の随所で悪さをするわけです。
効能にある‘月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり、めまい、頭重、打ち身(打撲症)、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、にきび’これらの症状は基本的に瘀血症状です。ただし、打ち身(打撲症)、しもやけ、しみ以外は瘀血以外が主原因の場合も有ります。見極めとしては複数の瘀血症状が同時に見られるかどうかです。月経痛とニキビとか、肩こりと頭重・しみ等、瘀血が原因として起こりうる症状が複数あれば桂枝茯苓丸で改善できるはずです。リンク先の瘀血の症状も参考にして下さい。
誤って使っても問題の起きる処方ではないので桂枝茯苓丸は特に安心して使える漢方薬のひとつだと思います。また、婦人科専用の薬ではありませんので、男性の方でも打撲や歯茎の出血、痔など、いろいろ使うことが出来ます。

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