2013年11月4日月曜日

お中の漢方薬:小建中湯

今回は小建中湯(しょうけんちゅうとう)です。
以前に桂枝加芍薬湯について投稿しましたが、小建中湯は桂枝加芍薬湯に膠飴(こうい)を加えた処方です。処方名からも分かるように「中」、おなかを建てなおすお薬です。
いつものようにOTC薬の効能効果をみてみると“体力虚弱で、疲労しやすく腹痛があり、血色がすぐれず、ときに動悸、手足のほてり、冷え、ねあせ、鼻血、頻尿および多尿などを伴うものの次の諸症:小児虚弱体質、疲労倦怠、慢性胃腸炎、腹痛、神経質、小児夜尿症、夜泣き”とあります。
だいたいこの通りの薬なのですが、‘動悸、手足のほてり、鼻血、神経質、夜泣き’の治療目的、あるいはこの処方を選ぶ目安にしないほうが良いでしょう。
このお薬は典型的な寒虚症用の方剤です。寒がりで体が冷えている人のお腹の症状に使います。


膠飴は水飴、還元麦芽糖のことです。もともと還元麦芽糖はお腹に弱い子供の栄養剤的な目的で用いられていました。小建中湯は桂枝加芍薬湯+膠飴ですから、お腹の弱い強弱な寒がりな子供を丈夫にするためのお薬ということです。
桂枝加芍薬湯と比べての小建中湯の特徴は膠飴の栄養面ということだけではなく、膠飴の湿性にあります。乾燥気味の体に潤いを与えてくれるのです。
お腹が乾いていると便の水分が失われ硬くなり便秘になります。ですから、桂枝加芍薬湯は主に下痢がちの人に、小建中湯は便秘がちの人に使います。
それから体の乾燥、燥性がすすむと寒証の人でも部分的に熱証的な現象をおこします。手足のほてりやイライラ怒りやすくなったりしてきます。ただこれは極端な場合であって、よほど栄養状態の悪い人でない限り起こりません。ですから効能にある熱証の症状(ほてり)や神経性の症状は考慮しないほうが良いでしょう。
まとめますと小建中湯は、お腹の弱い便秘しやすい痩せた子供を丈夫にしてくれます。そして、大人では特に過敏性大腸炎の場合に、下痢が多ければ桂枝加芍薬湯、便秘しやすければ小建中湯を使ってください。
それから、小建中湯は半分以上が水飴ですので甘くて飲みやすいです。また子供用に飴や水飴になったものも販売されています。

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