2013年10月6日日曜日

風邪薬としての柴胡桂枝湯

今回は柴胡桂枝湯です。
風邪から胃腸炎・胃潰瘍・胆石や神経痛などいろいろな疾患に使うことが出来ますが、今回は風邪に関しての解説です。
ここではあくまでOTC薬(一般販売医薬品)を正しく使っていただくことを目的に書いていますので、いつもの様にOTCの効能効果を見てみます。
“体力中等度又はやや虚弱で、多くは腹痛を伴い、ときに微熱・寒気・頭痛・はきけなどのあるものの次の諸症:胃腸炎、かぜの中期から後期の症状”とあります。
体力中等度ってなんでしょうね?客観的に体力を知ろうとしたら体力検査しないといけませんね。漢方薬で体力云々、特に体力がありとか体力中等度は無視してください。元気だということですから病気じゃありません。
体力には通常の状態と低下している時しかありません。柴胡桂枝湯の場合は体力が低下している状態が正解です。
それからダメ出しついでに“風邪の後期の症状”って何でしょ?
後期ってことはもう治るっていうことかと思うんですが、それなら薬はいらないでしょ!
おそらくこうした表現というのは殆ど治療経験のない者が古典の文書を解釈して作ったものと思われます。もともと漢方の古典というのは限られた場面での短い記述しかしていませんので、それをもとに正しく理解してもらえる表現は不可能です。
それにいきなり胃腸症状から始まる風邪もありますので、風邪の初期から柴胡桂枝湯が向いている場合も多いです。



つぎに“多くは腹痛を伴い”とありますが、胃痛を含めて腹痛がなくて“微熱・寒気・頭痛・はきけ”であれば小柴胡湯を使います。そのほうが構成生薬が少ないので早く良く効きます。よく柴胡桂枝湯は小柴胡湯と同じく風邪に使う桂枝湯を足したものだという説明をしているところがありますが、そうではありません。柴胡桂枝湯は小柴胡湯に桂皮と芍薬を加えた方剤です。つまり小柴胡湯の対象で痛み症状がある場合に使います。
もう一点は“微熱・寒気”とあります。発熱・悪寒がもともとの古典の表現です。悪寒は寒気と全く同じ意味です。発熱は体温計で測って熱があるということを指しているのではなく、漢方で発熱という場合は寒気の逆で、熱感、体のほてり・暑いと感じることです。
つまり発熱悪寒は暑かったり寒かったりするという意味です。
まとめてみますと柴胡桂枝湯の効能は“やや体力が消耗気味で疲れを感じだるく、体が熱くなったり寒くなったりし、頭痛や吐き気・胃痛または腹痛がある風邪・胃腸炎”ということになります。

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